介護職員初任者研修とは?取得に必要な期間や費用も解説

介護職員初任者研修とは?取得に必要な期間や費用も解説 資格

介護職員初任者研修って何?どんな資格?
介護職員初任者研修は受けた方がいいの?
どのくらいの受講料と期間が必要か知りたい!

介護業界でキャリアアップをするための第一歩が介護職員初任者研修の取得です。

初任者研修の資格を取得するには、初任者研修講座を開講しているスクールでカリキュラムを修了させた後に、修了試験に合格する必要があります。

しかし、「受講料や受講期間によっては取得できないかもしれない」「どんな内容かわからなくて不安」、と感じている方もいるようです。

私の場合は、介護職員初任者研修からスタートして、実務者研修、介護福祉士、と基本的な資格は取得してきました。

その経験から、介護職をやるなら介護職員初任者研修は所得して損はない資格だと言い切れます。

この記事では、介護職員初任者研修とはどんな資格なのか?その内容や、取得までの道のり、取得するメリットなども合わせてご紹介します。

介護職員初任者研修ってどんな資格?

介護職員初任者研修は「無資格の人が最初にとるべき資格」、つまり介護の入門資格として介護業界ではよく知られている資格です。

その目的は、介護職員として働くにあたり、もっとも基本的な技術や知識を身に付けること、そしてキャリアップの第一歩として介護職のスキルアップの道のりを分かりやすく示すためだとされています。

この資格は介護職員に限らず、一般の方で、ボランティアや身内の介護などのために取得する方もいます。つまり、現場で使える技術を取得できる資格ということです。

介護職員初任者研修を取得したほうがいい3つの理由

1|介護業界でお給料が大幅にアップする

介護職は給与が低い、とよく言われます。しかし、実際は介護職員処遇改善を筆頭に、介護職の給与アップは国の施策として実施され、改善傾向にあります。

また、介護職の給与は「手当て」によっても大きく変わります。夜勤回数が多ければ、その分が夜勤手当として加算されますし、資格があれば資格手当をもらうことも可能です。

多くの職場が資格手当の加算を行っており、これはパート勤務でも認められることがほとんどです。

厚労省の調査によると、介護職員初任者研修を取得済みの介護職と、無資格の介護職とでは、1年間の平均給与に約30万円もの差があることが分かっています。

介護職員初任者研修は介護職の入門資格ではありますが、この差はとても大きいのではないでしょうか。

参考:厚生労働省「令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果」

2管理職などのキャリアアップにつながる

介護職員初任者研修が生まれた背景には、介護職としてのステップアップの手順を明確にして、キャリア形成に役立てるという目的もあります。

現在の介護職の資格の中では、介護福祉士や認定介護福祉士が上位資格として認識されていますが、この資格は専門的な学校に通わなくても実務経験を重ねながら目指すことも可能です。

その最初のステップとして、まずは介護職員初任者研修、そして実務者研修、続いて介護福祉士、認定介護福祉士という順番で資格を取得していくとスムーズにキャリアアップしていくことができます。

資格の取得に伴い、可能な業務範囲が広がり、より現場で活躍できる人材になります。特に介護福祉士や認定介護福祉士は、現場のリーダーとしての役割も身に付けていることの証です。将来、現場をまとめるリーダー、あるいはその事業所の責任者を目指す方には外せない資格といえるでしょう。

3自分の家族や身近な人の介護に役立つ

介護職員初任者研修で学ぶのは、介護の基本的な考え方や技術、知識です。介護に携わる人のみならず、広く一般の方々も受講することができることから、身内の介護に役立てる目的で取得する人も多いようです。

介護職として働く予定はなくても、いざ自分の家族や身近な人が要介護状態になった時、この資格はとても役に立ちます。

大学や専門学校に入学しなくても、短期間で取得できる比較的やさしい資格だからこそ、多くの人が気軽に受講できるという点もメリットです。

初任者研修の取得に必要な期間や費用は?

初任者研修の取得に必要な期間

初任者研修のカリキュラムは130時間と決まっていますが、そのスケジュールについては研修の実施主体によりバラバラです。

どのような方法で受講するのか、研修を実施しているスクール等のスケジュールはどうなっているのかによって、資格取得までの期間は変わってくるため、あらかじめ確認しておきましょう。

一般的な目安として、最短なら1ヶ月程度、長ければ3~4ヶ月にわたります。もし、転職のために出来るだけ早く資格取得を目指したい場合は、1ヶ月程度で研修が終わるスクールを探しましょう。

初任者研修の取得にかかる費用

初任者研修の取得にかかる費用ですが、こちらも研修を実施するスクール等によって変わります。一般的な相場は4万円~12万円程度。スクールによってはキャンペーンを実施していて、お得に受講できる場合もあります。

現在、無資格の方の資格取得をサポートするために、費用の一部を職場が負担してくれるケースも多いです。

これから介護職として転職したい、就職したいと考えている方は、資格取得のサポートが充実している求人を選んでも良いでしょう。

介護職員初任者研修で学ぶ具体的な内容

研修の内容

カリキュラムは全130時間。研修科目とその時間は以下の通りです。

Noカリキュラム研修科目時間
1職務の理解6時間
2介護における尊厳の保持・自立支援9時間
3介護の基本6時間
4介護・福祉サービスの理解と医療との連携9時間
5介護におけるコミュニケーション技術6時間
6老化の理解6時間
7認知症の理解6時間
8障害の理解3時間
9こころとからだのしくみと生活支援技術75時間
10振り返り4時間
参考:厚生労働省「介護員養成研修の取扱細則について(介護職員初任者研修・生活援助従事者研修関係)

研修は通信と通学の2種類から選べる

研修は「通信」と「通学」の2種類から選ぶことが可能です。「通信」は130時間のカリキュラムのうち自宅で40.5時間までを各々が学習し、残りを通学で履修する方法です。通学は、全部のカリキュラムをスクール等に通い履修します。

履修方法自宅での学習時間スクールでの履修時間
通信40.5時間89.5時間
通学なし130時間

ここで注意が必要なのは、「通信」を選んだとしても自宅で学習できる範囲は限られているということです。どちらにしても通学の必要があるので、自宅から通いやすいスクールを選びましょう。

「通学」は、仕事や学業、家事などとの両立が難しいのでは?と思われるかもしれませんが、平日のみのコースや、休日のみのコース、夜間のみのコースなど、ライフスタイルに合わせて無理なく受講できるよう様々な時間帯で開講されています。

試験はあるのか?

カリキュラムが全て修了すると、筆記試験があります。選択式と記述式の問題があり、100点中70点以上で合格です。問題の難易度はさほど高くありません。

もし不合格になっても、再試験を受けることができます。

介護職員初任者研修の勉強方法

試験は1時間、出題される問題はスクールで学ぶ32科目から各科目につき1問、合計32問が出題されます。

この試験の目的はカリキュラムで勉強した内容を習得できているかどうか、それを確認するために行われます。

したがって、授業の内容やテキストを復習して不明点がないかを確認したり、講師がとり上げた重要箇所を重点的に復習することが大切です。

また、課題・レポートなどから問題が出ることもあります。過去に提出した課題・レポートは必ず読み返しておきましょう。

勉強方法は過去の授業の復習が大切!
●試験は1時間で32問が出題される
●講師がとり上げた重要箇所を重点的に復習する
●提出した課題・レポートを読み返す

介護職員初任者研修はキャリアアップの第一歩

介護職員初任者研修は、誰もが受講できるキャリアアップの第一歩となる資格です。

福祉系の大学や専門学校を卒業していなくても介護職員初任者研修を取得しておけば、介護福祉士などの上級資格も目指せます。 介護職に興味がある方、介護職でキャリアアップしたい方は、この介護職員初任者研修を受けてみてはいかがでしょうか。

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